理工学府 物質・生命理工学領域 / 物質・生命理工学教育プログラム / 理工学部 化学・生物化学科 | 国立大学法人 群馬大学

  • 文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大
2012年6月

外山吉治准教授と富田奈緒子さん(D2)がポスター賞を受賞

ニュース

第35回日本バイオレオロジー学会年会にてベストポスター賞を受賞
応用化学・生物化学専攻 外山 吉治 准教授
物質創製領域博士後期課程2年 富田 奈緒子さん

平成24年5月31日~6月2日,新潟県朱鷺メッセ:新潟コンベンションセンターにて開催された第35回日本バイオレオロジー学会年会において,応用化学・生物化学専攻外山吉治准教授、工学研究科物質創製領域専攻の富田奈緒子さんがベストポスター賞を受賞した。この賞は本会でのポスター講演において研究内容,プレゼンテーション及び質疑応答などに優れた発表者に与えられものであり,今年は17件の講演から3件が選出された。
外山准教授の受賞対象となった演題は、“フィブリノゲンクライオゲル形成に与えるフィブリノゲン分解産物およびベタインの添加効果”であり、フィブリノゲン分解産物(FDP)とタンパク質凝集防止剤であるベタイン類の添加効果を調べることにより、クライオゲル形成に関与するフィブリノゲン分子間の相互作用部位を特定し、ゲル形成メカニズムを示唆した研究である。フィブリノゲンクライオゲルは血流障害などの原因となることが知られており、本基礎研究が病因を明らかにするための手掛かりを与えることが期待される。なお、この研究は、本学の窪田健二教授、若松馨教授、ならびに北海道大学との共同研究である。

富田さんの受賞対象となった演題は、“家蚕の液状絹の誘電緩和法と力学測定によるレオロジー挙動”であり,絹タンパクが作られる5齢期における蚕から摘出した液状絹についてレオロジー測定と誘電緩和測定を行い、日齢の変化を明らかにしたものである。一連の実験により、熟蚕の1-2日前に液状絹の緩和時間が極大になることが示されており、今後、液状絹内のタンパクの凝集構造変化との関連の解明により、状態変化の過程が明らかにされることが期待される。なお、この研究は、土橋敏明教授,槇靖幸助教並びに東海大学,農業生物資源研究所,酪農学園大学との共同研究の下,行われたものである。

PAGE TOP


 

槇靖幸助教が学術奨励賞を受賞

ニュース

平成24年度 日本バイオレオロジー学会学術奨励賞 受賞
応用化学・生物化学専攻 槇 靖幸 助教
平成24年5月31日~6月2日に新潟市朱鷺メッセで開催された第35回日本バイオレオロジー学会年会において、応用化学・生物化学専攻の槇靖幸助教が平成24年度日本バイオレオロジー学会奨励賞を受賞した。本賞は、バイオレオロジー学会年会において、優れた研究発表を行った若手講演者を顕彰する学術奨励賞である。
受賞対象となった講演題目は、「真空紫外円二色性を利用したゼラチンのエイジングの観察」であり、本講演は広島大学放射光科学研究センターと共同で行った研究成果を報告したものである。食品として広く用いられているゼラチンゲルの物理的・力学的性質は数か月以上にわたって非常にゆっくりと経時変化(エイジング)し、その過程が糖類の添加や、調製時の温度履歴の影響(メモリー効果)を受けることは、古くから知られている現象であるが、その機構については未解明である。
シンクロトロン放射光を光源とする真空紫外円二色性測定(VUVCD)は、波長190nm以下の真空紫外領域に吸収スペクトルを持つ糖類やタンパク質の溶液中における構造を決定するための強力な手法である。本研究では、このVUVCDをゲルの研究に応用し、ゲル状態におけるゼラチン分子が、エイジングにより構造変化する過程を観察した。ゼラチンゲルの分子構造の研究で従来より用いられてきた手法である旋光度測定は、糖類を添加したゲルではゼラチン分子の構造を適切に評価できないという欠点があるが、VUVCDでは、糖類を添加した場合でも分子構造を調べることが可能であることを示した。また、力学測定によるゼラチンの弾性率と、VUVCDによる分子構造との相関が明らかにされ、その結果ゼラチンのエイジングとメモリー効果の機構の解明するにあたって重要となる観察事実が得られた。
本研究で示された、生体高分子のゲル中の構造測定へのVUVCDの有用性は、食品などの複雑な生体分子混合ゲルの物性評価に今後大きな影響を与えると期待される。

PAGE TOP